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2021年度運営委員の声 2021年9月 花岡啓子先生

<幹事の運営委員の声:9月度花岡啓子先生の講座>  

【心と身体の生命力~身体の声を聞こう!~】

9月度のT A研究部会は花岡啓子先生(吉祥寺通り花岡クリニック心療内科医、P S Rストレス医学研究所所長)の「心と身体の生命力〜身体の声を聞こう!〜」でした。心療内科医での体験を是非語ってほしいと思い企画した講座です。

 ストレスは身体にどのような影響を与えているのか、心と身体がどのようにつながっているのかなどを紐解き、どうすればそれをコントロールして心身ともに良い状態にできるのかを講義と実際の事例を通して学ぶことができました。

うまくいかないときは「やらなきゃ」と考えていても、身体は「動けない」そうすると気持ちは「イライラ」と考えも身体も気持ちもバラバラ。うまくいくときは「こうすればできそう!」と考え、身体は「動きたい」そうすると気持ちは「やる気いっぱい、いい気分!」と考えも身体も気持ちも一体となり活動モードに。身体は「疲れたなあ」と考えは「少し休息」と気持ちは「リラックス」と身体も考えも気持ちも一体となり休息モードに。考えと身体と気持ちが一体となるとストレスがあっても「跳ね返す力」となっていることがよくわかりました。「考え方」「感じ方」「行動の仕方」の自分のクセに気がつくこと、自分を苦しめるクセは手放してよいことを学びました。このことについて、6つの実例を紹介いただきましたが、2つの事例を紹介します

・いつも笑顔で優秀な女子大生が就職の面接になると不安になって下痢・過呼吸が起きてしまう。その背景には「お母さんを喜ばせなけなきゃ」という考えのクセがある。

・期待の新入社員は仕事に追われて毎日残業、なかなか仕事の締切りに間に合わないと偏頭痛が起きる。その背景に、きっちり仕事をしたいという「完全であれ」という考え、が間に合わないので「罪悪感」。それが偏頭痛の原因。

 ストレスの原因は「人間関係」にあることから「交流分析」を学び、心身の生命力を高めることが大切であり、身体は空気、水、栄養、環境が必要とするように、心はストロークが必要であることにあらためて気がつかされました。

私たちの「クセ」は脚本からも生まれますので、その脚本に気がつくことが大切ということで、ワークを行いました。また、「モヤモヤ」に聞いて自分の思考・感情・行動に気づき、その「モヤモヤ」がなくなったとしたら何が起きるかというワークで自分の「パワー」に気づくというワークを紹介されました。

心療内科医としてカウンセリングする時に心と身体の仕組みについて説明するのですかという質問に対して、「診療内科医は仕組みについては伝えません。自分で気づくことが大切です。『あなたはこうですね』というと『私の何がわかるんですか』という反発があるからです。」と答えられました。その通りだと納得した次第です。

今回の講義は、テーマの通り「心と身体の生命力」に気づかせていただいた1日でした。

(担当幹事 吉田謙、杉江伸一朗)

 

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