2024年度運営委員の声 2024年12月 岡田法悦 先生
2024年12月14日(土)にはTA研究部会2024年度第6回を開催しました。
当日は、ゲシュタルト・インスティテュート㈱代表取締役 オフィスこころの研究所の岡田 法悦 先生をお招きし、「進化&深化したゲシュタルトセラピー「関係対話ゲシュタルト」~「人は関係によって癒される」ことを 実践する世界標準のゲシュタルト~」と題してお話しいただき大変好評でした。
幹事感想は以下のとおりです。
【岡田法悦先生の新しくて深い関係対話ゲシュタルト】
12月度のTA研究部会は岡田法悦先生の「進化&深化したゲシュタルトセラピー“関係対話ゲシュタルト”」でした。
わかりやすく説明された新しい理論と温かなゲシュタルト個人ワークい30数人の参加者から非常に好評でした。
講義のエッセンスをご紹介します。
「関係対話とはクライアントとファシリテーターが“心と心のふれあい” により深い気づきを生むことを言います。
◎歴史
ゲシュタルトセラピーは1950年代にFパールズ、Lパールズ、Pグッドマンらが開発した新しい心理療法です。
中でもFパールズの方法は動的でドラマチックだったので大人気を博しましたが、その後種々の問題が発生し
ゲシュタルトセラピーが衰退していきました(ドラマチックなやり方を表面的に模倣してトラブルを起こした
多くの未熟なセラピストがいたそうです)。
1980年代にゲシュタルトセラピーを再興しようと何人かの心理療法家が開発したのが関係対話アプローチです。
今では世界主流になっています。
◎古典的ゲシュタルトと関係対話ゲシュタルトの違い
「古典的」が動的、ドラマチック、テクニック多用(エンプティチェアなど)
「関係対話」は静的、受容的、テクニック全廃です。
◎4つの基本理論
「古典的」も「関係対話」も土台は同じです。
1.現象学
判断しない(クライアントに起きていること見えていることを扱う)、ファシリテーターは
意味づけしない、重みづけをしない(もちろん、ファシリテーターが自分の思う方向にもって
いくことはありえません)。
2.場の理論
「今ここ」の状況すべてが相互に影響し合って一回限りの意味が生まれる 居になの
3.我―汝の対話
「~らしさ(例 ファシリテーターらしさ、役割)をまとわない」「クライアントの感情を
ともに体験する」「対話に身をゆだねる」。
4.変容の逆説的な理論
ありのままの自分を体験することを通じてのみ変化は起きる 。 」
10年来ゲシュタルトセラピーを学ぶカウンセラーが参加されましたが、講義をきいて「来て良かった」
と言っておられました 日本は古典派でしょうが、こういう理論はきっちり教えられいないですからね。
午後は希望者による個人ワークでした。二人の方が経験されましたが、エンプテイチェア
は使いません。クライアントとファシリテーターの岡田先生の対話で、クライアントの自 己内対話が
進んでいきます。
クライアントをやられた方は「どんどん自分 の世界に入っていけた。知らない自分の気持 ちが発見できて
よかったし、すっきり感があ る」と満足されていました。
(12月幹事 藤原 勝、吉田宏)