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2025年度運営委員の声 2025年9月 津田真人 先生

2025年9月6日(土)にはTA研究部会2025年度第3回を開催しました。New!!                                                                                                                    

当日は、心身社会研究所自然堂 (じねんどう)治療室・相談室主宰の津田真人先生をお招きし「ポリヴェーガル理論の基礎と臨床への視座~からだ・こころ・社会~」と題してお話しいただきました。自律神経の新しい理論、トラウマの最新理論として、いま世界的に話題のポリヴェーガル理論について、わかりやすく解説していただきました。 

           

幹事感想は以下のとおりです。

【幹事感想】

3度目のご登壇をいただいた津田真人先生の講座ですが、冒頭は、復習的にポリヴェーガル理論の提唱者スチーヴン・ポージェス博士について紹介していただきました。精神医学学会の会長に就任した際(1994年10月8日)に「ポリヴェーガル理論」を発表した。心臓を支配する副交感神経が2種類を提起。臨床の世界に大きな衝撃でした。自律神経系の副交感神経の80%を占める迷走神経には、2種類ある。それは、背側迷走神経複合体と腹側迷走神経複合体にて、この二つの迷走神経は、電車に例えると鈍行並み、酸素低依存的的で細くて遅い原始的な神経の「背側迷走神経」対し、新幹線並み、酸素高依存的で太くて早い進化した「腹側迷走神経」です。

背側迷走神経は、食べる・排泄する・眠る等生命維持のための機能を司り、一方腹側迷走神経は、哺乳類が団体で行動する社会的安全を維持する機能を司る。

 以後、津田先生から、丁寧かつ楽しくご指導いただきました。

ポリヴェーガル理論は、この10数年、トラウマやうつ、不安症などに効果的な理論と言われています。臨床や日常生活にどう応用するかという内容では、交感神経、背側神経系、腹側神経系を組み合わせるブレンドという方法が効果的とのことです。

ストレスに対しては交感神経が刺激されるのは必要なことですが、過剰になるといつもイライラしたり、眠りが浅くなったりして心身に支障が出てきます。この解消に副交感神経の活用があります。まず休息です、これは背側神経系の活用にて、味しいものを食べたり、できるだけゆっくり食べることです。

腹側迷走神経は、心臓の働きにも影響していて、呼吸は、吸う時は出来るだけ早く身体に供給するために心臓の鼓動は早くなるし、逆に吐くときは心臓の動きもゆっくりになる、これが「ゆらぎ」であると。ゆらぎが大きい方が健康的であるとのこと。深呼吸する場合には、吸うよりも吐く方を多くするのが、身体には良いとのこと。先生からは、吸う時間の5倍くらい吐くと良いと云われましたが、5倍はちょっと無理かもしれませんね。

なお、人間は腹側迷走神経は未発達の状態(最低限おっぱいを吸う機能あり)で生まれ、その後の親との愛着関係で徐々に発達していく。

脳や身体の模式図を示されて、迷走神経との関係を説明いただきましたが、この辺りは難解にて、唯々、拝聴するのみでした。人間は生まれる前は、母親の子宮内で過ごす水生動物のようで、鰓弓が存在し受胎39日で退化し始める、この名残が耳だとのこと。

3つの自律神経系の典型的な生理反応を認識していれば、クライアントの様子を見ているだけで、判断し易くなる話には、なるほど~と思いました。

先生の精力的ご講演に中々質問を差しはさむ余裕もなかったのですが、その少ない質問のチャンスには、カウンセリングを自称される参加者からは、専門的質問もあり、大変有意義な一日となりました。

(担当幹事:杉江 伸一朗、吉田 宏)

 

      吉田 宏     杉江 伸一朗

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