2013.8.16トピックス(藤原さん寄稿)
8月16日(大会2日目)のトピックス(TA研究部会 運営委員長 藤原さん寄稿)
大会2日目全体会
アン・ヒースコット氏、マルコ・マセッティ氏、キャロル・ソロモン氏によるTAの創始者エリック・バーン博士のエピソード紹介。現在「エリックバーンの記念資料」作成中とのこと。
ミュリエル・ジェームズ・リビング・プリンシプル賞はインドのスリヤプラカシュ氏が受賞。笑顔でスピーチをされました。全大会後は、午前に12件、午後は12件の発表があります。
ミュリエル・ジェームズ・リビング・プリンシプル賞は「その方の人生」に与えられる賞です。インドのスリヤプラカシュ氏は言行一致、ITAAに多くの問題解決をされ貢献された他、インドのTA発展に寄与されました。
【大会2日目参加者の感想】
◎日本交流分析学会シンポジウム;野間和子さん、江花昭一さん、白井幸子さん(傷ついた治療者)
Aさん;3人の発表者が、自分が関わったクアイアントの事例を紹介。逆転移が起こった事例など。白井先生のユングやフロイト釈迦も傷つく。治療者も傷つくが、傷つく経験でクライアントの立場に近づける、は納得した。
◎日本交流分析協会活動報告
Bさん感想:
下平久美子さん他は「子育ち支援」
日常生活で使える内容初心者にわかりやすく説明。子育てではなく「子育ち」。子供は 自ら育つ力があるのでそれを援助しよう、養育者自身が成長する事が必要という内容には共感しました。
佐藤寛さん;管理者教育にTAを活用。
今の企業の問題の一つは、雑談が減ってストレスが増えた。対話分析、 ストロークによって、快適さと生産性高い組織を創ろう。
子供の支援にTAを活用。
全国の子供のエゴグラム2269件をまとめたスクールフォームエゴグラム 。子供たちは学校と家庭で行動・思考が違う。これを活用して子供たちの成長を見ていく。
◎辻裕美子さん(怒りをどう扱うか、TAと真言密教との比較)
Cさん;仏教の諦観はあきらめではなく、あるがままの自分を受け入れる事がTAと共通点。前半は、怒りを感じた人に国谷誠朗氏の開発した再決断療法とサイコシンセスを統合した「ゆるしのワーク」を体験。身体に清浄なエネルギーが流れるのを感じた。後半は密教の瞑想「月輪観」。外国からの参加者が熱心に体験。
◎杉田峰康大会長の「日本における関係性の視点~甘えとストローク~」
Dさん;土井健郎氏提唱の甘えは一種のストローク。「関係性のTA」で言う、 自我心理学から自己心理学への流れは難しかったが、最近本を読んだので理解できた。「副交感神経の道を選んで癒しの道を歩こう」には共感しました。
◎定藤規弘先生(早期対人関係の取込みを脳科学の視点から考える)
Eさん;乳児・幼児の発達や、人間の行動の原点が最新の脳科学の視点で、こういうふうにとらえるかと理解できた。丁寧に実証データや図、事例で説明いただいたのでわかりやすかった。 英文と和文もあって外国の参加者もわかりやすかったと思います。
◎関口英臣さん 「TAとコーチング」
Fさん;コーチングでの部下とのやり取りを自我状態で分析する。 企業の職場事例に加えて、親子の事例も入れわかりやすかった。出席者の半分以上が外国人。特に中国人の方々が熱心で、具体的な質問多かったのが印象的でした。
◎ジョアンナ・ビーズリー・リチャーズさん、ジョン・バクセンデールさん(トラウマ被害者の治療にエリックバーンのエネルギー理論を使って)
Gさん;ひどいDVを受けた人がトラウマを生む。大脳皮質が委縮し、感情が高まりやすくなる。バーンのエネルギー理論を用いる。一番信頼できるはずの両親からDVを受けると「愛しているという」言葉に不信感を持つので、治療者は少しこわもての方が向いているとの話には医療者として参考になった。
◎ジョン・ヒースさん( 関係性を志向する心身の、回復と再生)
Hさん;感動した。三角形の図を使い、マインド(自我)、ボディ/ブレイン(脳)、 もうひとつリレーション。どれが傷ついても影響し、相互に関係ある。紹介された詩が素晴らしかった。
◎百武正嗣さん(ゲシュタルトセラピーとTA)
Iさん;ゲシュタルトは、最初から理論はなく人が今ここにいる人に焦点をあててそれを積み重ねて理論になる。ゲシュタルトワーク3人実施。体験者は「自分の中が動いた」、「他の人の感想を見てそんなわけ無いでしょ、と思ったが、体験してびっくり」30分くらい伸びたが、多くの人が満足して終了。
◎ナンシー・スティールさん、カーティス・スチールさん(シャンバラの教えをTAにつなげて)
Jさん;チベット仏教から渡来。瞑想が重要で実習が多かった。瞑想中に親の事を思い出した。環境も大事で仏像、あかり、ほうきなど対象物があると良い。模範囚が更生して出た事例。セラピーをしなくても毎日の瞑想で心が安定する。東洋的なアプローチ。
******藤原さん寄稿ありがとうございました。8月17日も楽しみです。*****